2022.5.8

敷瓦とは

以前設計いたしました、annon tea houseの床を張り替える工事を行いました。
もともと、コンクリートの床にペンキで素敵な絵が描いてありましたが、どうしても汚れることと、そのたびに補修をしなくてはいけない点が大変だ。ということで相談を受けました。
今回は古来から日本の屋根瓦に使われている「燻し瓦」というもので床タイルとして作られた敷瓦です。しかもこの瓦。日本で唯一の「達磨窯」で焼かれた燻し瓦で、それこそ瓦が朝鮮半島から入ってきた当初から作られ続けている製法です。今では瓦は釉薬を塗って焼く「釉薬瓦」というものですが、燻し瓦は炭素を付着させることで一定の撥水性を持たせる製法です。釉薬では出せない風合いと、達磨窯特有の温度ムラ、炎の当たり方などによって一枚一枚表情が変わります。素晴らしい瓦です。

しかもこちらを施工いただいた高橋整瓦さんでは、今年から達磨窯を岐阜に作って新たに作れるように準備中で、この前新造された窯を見てきました。瓦産地としても一定の評価のある岐阜で新しい挑戦。ぜひ応援していきたいです。