東の家
2011 秋
ご夫婦と、お母さんの三人住まいの小さな平屋。最初の打ち合わせから小さく暮らすということが会話の中から読み取れました。出来ることなら平屋でというご要望もあり、簡素で小さく。そんなことを心がけました。大きな寄棟が小さな家族の上にかかり、深い軒先がワラを入れた灰色の塗り壁と信州カラマツの外壁を守ります。内部は23坪で最小限の空間。さまざまなものが手を伸ばせば届く範囲。人間のヒューマンスケールというものを意識させます。小さな窓から入る日射が漆喰の質感を舐めて美しい影を落としました。