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2015 春

最近ではこのように立派な庭を持つ家も
ずいぶん 少なくなりました。

かつては家と同じように庭も大切に考えられ
四季を感じられるような樹木を配し
池や橋を設えて、 人の手によって
作為とも無作為ともとれるような剪定を施し
自然を家の中に取り込んでいました。

雑然としたものに最小限
手を加えることで生まれる
絶妙なバランス感覚は日本人独特の
美意識から来るような気がします。

ここにはそのような 美しい庭がありました。

正面の高台まで庭と捉えられるような
贅沢で曖昧な庭です。
そこに小さな増築を施しました。

寝室としての増築ですが、
庭に飛び出るような配置からして、
大きく庭を取り込むように考慮しました。

既存の建物に合うよう意匠に配慮し
庭の中で最小限の存在感を示してくれるよう
石場建てによる建て方を採用しました。

美しい梅が春を精一杯告げていました。




岩田坂の増築