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2019 秋・霜降


40年程度経つ屋敷の改修を務めた。

屋敷は非常に良く作られた田舎普請で、プレカットに頼らず全て手刻みで大工が構造を刻んだ最後の世代。材料の寸法や扱い方からして非常に丁寧でよく練られており、当時の施主と大工の拘りを感じる素晴らしい仕事であった。それを40年を経て触らせて頂くのは身が引き締まる想いです。

これから数十年安心して暮らすため、もともとの広い内部空間から生活に必要な部分だけをコンパクトにまとめ、78坪の2階建ての空間の中に24坪の平屋住宅を作るようなイメージで設計した。

導線を整理し、断熱ラインを決め、内部建具にも断熱材を仕込み、気密が取りやすいよう開き戸で設計することで24坪の平屋の中と外をきちんと定めた。廊下も便所も広く取り、将来的な手摺設置のための下地も備えた。今後数十年の暮らしに適応するものと思う。

改修案は今まで薄暗く利用価値の少なかった南面した和室をメインスペースとし、素晴らしい庭園を室内に贅沢に取り込むことを念頭に置いた。

完成した空間は想像よりも豊かな空間が内外に繋がり、和風住宅を現代的に生かす醍醐味を感じた。

 

 

 




「粟野東の改修